IVS 2016 Fall Launch Pad 第二位になったポケットマルシェとは何か? #未来農業media

      2017/04/09

IVS 2016 Fall Launch Pad 第二位 ポケットマルシェ

前回紹介したIVSのローンチパッド第二位になったポケットマルシェの中身について見てみよう。

IVS(インフィニティ・ベンチャーズ・サミット)2016 Fall「Launch Pad」の結果は全て農業に絡んでいた #未来農業media

上記がプレゼン動画である。



主なサービス内容

ポケットマルシェ

ポケットマルシェの主な内容は下記の通りだ。

  • 規格外製品を直接販売できるスマホ向けプラットフォーム
  • 東北食べる通信を発行
  • 情報を付加価値とする
  • 宅配業者との業務提携
  • 生産者と消費者のSNSでの交流

ポイント

これらは特に目新しいテクノロジーというわけではないが、特筆すべき点がいくつかある。

まず第一に、『宅配業者との提携』という部分だ。

注文が入ったら、「届け先が記入された伝票が送られてきて貼るだけ」というのは、何気に生産者にとってはありがたい。特に規格外品の場合、梱包だけに集中できるからだ。この形は他の流通業でもどんどん取り入れて欲しい。

続いて、「情報を付加価値とする」という部分。おそらくここがこのサービスの肝であり、成功した要因だろう。しかも最初は東北から始めるという、注目を集めやすい順序を取った所が良かったのだろう。筆者も「物語付き野菜セット」というものを考えたことはあるが、あまりに手間が掛かり過ぎたので止めてしまった。……というか、続けることが不可能だった。

そして、「規格外品」と「SNSを使った交流」が組み合わさることで、ユーザーは自分だけの特別感を得られることができ、リピーター率の増加に繋がっているのだろう。このシナジー効果は高い。筆者も使ってみようと思う。



気になったこと

多少気になった点を挙げてみる。プレゼンの内容だが、農業従事者数について、

1970年 1000万人

2016年 192万人 そのうち40歳未満 12万人

というデータが使われているが、これは少々ミスディレクション(誤誘導)だ。

減少率に注目させて、食糧危機を煽っているが、実際の所は果たしてどうなのか?

……食料は足りないどころか、余り過ぎて捨てているではないか!?

必ずしも従事者数の減少と生産量の減少はリンクしないし、むしろそれ以上に生産効率は上がっているのだから、価値を生み出せない生産者はもっと減らなければならない。

10年後、誰が食料を作っているのか?

それはもちろん、ロボットだろう。

そして規格外品の流通について。

この手の話は、もったいない精神が強い日本人の大好物で、いくらでもこうした取り組みは出てくるのだが、ハッキリ言って生産者側から見たら、「正規の値段で買ってもらえずに安売りされる規格外品は迷惑」なのである。

裏を返せば、規格内に収める力量を持たない農家が「規格が悪いんです!」と高らかに叫んで、市場の相場を崩壊させる可能性がある。最近は流通業者もとにかく安く原料を抑えたいため、二束三文で買い叩こうとする所も増えてきたという話をよく聞く。

規格外品を流通させることは必要なのか?

「悪貨が良貨を駆逐する」状態になる可能性が高い。

やるのであれば、完全自由競争の世界にするべきである。そうでなければ、真面目に取り組んでいる人ほどバカを見る。

ポケットマルシェのまとめ

スマホファーストで、中間業者を抜いた直接流通を実現させたことと、情報を付加価値にした所は素晴らしい。

だが、農業界に対する思想はちょっとズレている。

農協に対抗する組織を作るためにも、頑張って欲しいとは思う。

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