新規就農者たちの傾向はどんな感じ?驚きの新規就農者の実態 まとめ

   

北海道に出張したら、相変わらず雨ばっかりで今年の作付けが気になってしまった筆者(@sumita_hiroki)です。

最後に新規就農者の実態について残りのデータをまとめたいと思います。

ぶっちゃけ新しく農業始めたらいくら稼げるの?驚きの新規就農者の実態 その1




これまでに省略した項目

これまでの中で、省略した項目について軽く見ていきたいと思います。

>新規就農者の就農実態に関する調査結果【概要版】平成28年度

一般社団法人全国農業会議所 全国新規就農相談センターより

分析対象者の内訳(非農家・祖父母が農家・農家出身)

合計数5,413のうち、非農家が2,221、祖父母が農家が773、農家出身が2,387でした。

地域ごとの回答者の属性

一番多いのがやはり関東出身で関東在住が約3割、その後関東・東山に就農したのが24%でした。

就農前居住地と就農地

関東、近畿を除いて、同じ都道府県で就農した人の割合が約8割でした。

年齢・性別・家族形態

新規就農者のうち、半分が30代、9割が男性、66%が配偶者がおり、一緒に農業を行うのが約半分でした。親元就農も概ね同じ状況のようです。

販売金額第一位の経営作目

新規就農者の37%が露地野菜、28%が施設野菜、15%が果樹という結果でした。親元就農では、水稲・麦が22%で第三位でした。

最終学歴・就農前の職業

新規就農者の35%が農学系以外の大学・大学院卒で、26%が農業高校以外の高校卒でした。就農前には製造業が15%、サービス業が11%で、後はバラバラでした。無職も2%いました。

就農前の就業経験が役立つ場面

人脈と答えたのが一番多かったようです。次に生産工程や管理、ついで営業販売のスキルでした。

給付金の受給状況と年度

経営開始型を受給する人が多いですが、準備型を受給する人と親元就農の受給数は年々減少しているようです。

作目別受給状況

作目によって変動はありますが、準備型を受給した人は1割弱、経営開始型を受給した人は大体6〜7割でした。

就農までの年数

29歳以下の若い人は短いですが、それ以上の年代の人達はおおよそ1年〜3年ぐらいかけているようです。

就農理由(年代別)

いずれも約40%の人が「農業が好きだから」そして「食べ物の安全性に興味があったから」20%、「自分で経営ができるから」も52%、「儲かるから」も40%程度いました。

就農地選択の理由

半分以上の人が「農地があったから」と答えています。ついで「研修先があったから」「行政の受け入れ体制が整っていたから」「自然環境」などの理由が続いています。

経営資源に関する情報収集先

情報収集先は地域や農地・住居に関しては知人、売り先や資金調達に関しては研修先で教えてもらった人が多いようです。

公的機関による支援措置の利用状況

使用目的が限定されない助成金など、研修支援、農地紹介などに利用する場合が多かったようです。

研修の受け入れ主体

20代〜50歳ぐらいまでの若い人は普通の農家で、それ以上の人は就農のための学校に通う傾向があることが分かりました。

研修先を選んだ理由

それらの理由としては、知人に進められたからというのと、希望する作目が学べるから、という割合が多かったです。

研修内容と期間

内容の割合は栽培技術、機械操作が最も多く、期間は1年以上3年未満の割合が多いようです。

農業法人での就業経験と評価

多い順に栽培技術、農業についての理念、経営管理の順番でした。

就農時の農地購入面積と価格

北海道は100a以上を300万〜500万以上で購入する人が多く、それ以外は100a未満〜30a程度を300万未満で買った人が多かったようです。

就農時の住居の確保状況

30%が実家、20%が賃貸住宅、15%が農家以外の空き家を借りて始めたようです。

経営継承の有無と概要

離農する農家の経営基盤をまとめて継いでいない人が9割でした。

現在の販売金額階層別構成と販売金額

1・2年目は中央値が320万だったのが、5年目になると586万ほどに上がってきます。酪農がやはり販売金額としては巨大ですが、花と施設野菜が500万ほど。その他はほとんど250万円程度となっています。

現在の農業所得階層別構成と農業所得

1・2年目が24万円で、5年目以上になると127万円になります。同じく酪農の次は施設野菜で95万円、野菜などは40万円でした。

資材の購入先

8割以上がホームセンター、ついで8割がJAを利用していました。

有機農業や減農薬への取り組み状況

26%ほどの人が有機農業や減農薬栽培に取り組み、40代の人が多いようです。

取得している制度・認証

7〜8割程度の人が特に無く、それ以外で有機JASやエコファーマー、特別栽培農産物を取得していました。

地域との関わり

地域農業の担い手としての期待があると考える人は70%です。

経営面での課題

所得が少ない、技術が未熟、設備投資資金不足、労働力不足、運転資金不足……という順番でした。

生活面での課題

休暇が取れない、労働がきつい、人間関係……などの順番でした。

今後の経営展開

技術向上、規模拡大、販路拡大、品質向上……という順番でした。

 総合的なまとめ

いかがだったでしょうか?新規就農者の状況が分かってきたでしょうか?

大体が私が感じている認識と同じだったと思います。多くの新規就農者が参入してきたものの、技術不足や資金不足、何より農地の不足などの理由により所得が低く、その労働環境で苦戦しているようです。

それらの不足を青年就農給付金で補填し、何とか生き長らえているようですが、それが一体いつまで続くのか?……果たして上の世代がリタイアするまで制度が続いてくれるのか?辺りが焦点となるでしょうか。

自己責任と言えばそれまでですが、やはりこのような制度を作ってしまったことにも問題があるのではないかと思います。どうもやはり、現場の認識と政策決定をする人たちの間にギャップがあるように思いますね。

新たに農業を始めようと思っている方々は、ぜひこちらを参考にしてみてください。ご質問などがあればコメントをよろしくお願いします。

 

 

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