担い手とは何か? #担い手 #新規就農 #未来農業media

      2017/04/09

担い手とは一体何だろうか?

現在、『担い手を育成する』という名目で、国から新規就農者たちに対して、補助金が給付されている。半年ごとに給付される補助金も、前回の三月から半年間待って書類を提出したのだが、それからさらに二ヶ月近くかかって、ようやく返事が来た。

そうしたら、海外で農業していたことが引っかかり、色々突っ込まれて再度計画を変更して書類を提出することになってしまった。……どうやら、この給付金の目的は地域の農業を担う担い手のために使われる予算なので、目的とは違うことをしていたら駄目だということだった。




ハシゴを外される、というよくあるパターン

以前、新規就農者の集まりで農水省に行った時、改革派である経営企画室長に意見を行った所、「海外でやるのだっていいでしょう、ねえ?」という返事を頂いたり、去年も同じような展開があった時に、農水から担当の人に繋いでもらって話をしてもらったのだが、結局何の役にも立たなかった。

どうやら今度から、地方とトップを繋ぐための担当ポストを付けるようだがどうなることだろうか……?

この、決定的なまでに政策決定者と現場担当者との意識と方向性の乖離と、地方人材の劣化がかなり致命的なボトルネックポイントなのだと思っている。優秀な人材は皆都会へ出て行き、維持と安定志向の人材だけが地方には残ったのだ。

自分なりには、おそらくほとんど他の誰も経験していないようなことを知ったり、海外の様子なども分かったので、間違いなく今後の自分の経営にとって有益な経験だと思っていたし、他の誰にも負けないアドバンテージだと思っている。その辺りは、このサイトを読んで頂ければ分かるだろう。だが、それは行政の方々には通じないらしい。彼らと話していると、まるで同じ言語を使っているとは思えないぐらいに全く話が通じないのである……。

そして終いには、「この給付金は使わない方がいいですよ」……と言ってきたのだ。半年前には「自分の都合では止められないですから」と言っていたのは一体何だったのか……?と思いつつも、まさしくそうしようと思わされた今回の出来事だった。

生きている時間の密度の違い

払われないなら払われないでそれでもいい。……だがその返事が返ってくるまで、数枚の書類を提出してから一ヶ月以上経ってしまうというのは勘弁してもらえないだろうか。次の資金調達の方法を考える時間が失われてしまうからだ。その仕事の速度の違いに、完全に唖然としてしまった。

これが特殊相対性理論の言う、『高速で進んでいる物体は時間の流れが遅くなる』という奴だろうか。一般的な感覚からすると、彼らはその間、週休二日でお盆休みもシルバーウィークもあり、成果など関係なく給料が貰えるのだろうが、こちらとしてはその一日一日のキャッシュフローがマイナスになっていくのだ。

いちいち方針を変える度に変更書類を提出して、その中身を分かるように説明してお伺いを立てて……などとやっているわけには行かない。この人たちとペースを合わせていてはいけないと心から思ったのだった。




担い手とは一体誰のことか?

元々最初は、資金調達が必要になった時に、手っ取り早いのと楽だからと選んだ補助金だったのだが、こんなことなら選ぶのではなかった。筆者の選択が間違っていた。

やはり本当に事業に必要なのは、ユーザーにとって価値のある事業を考えて、それを伝え、の事業に価値を見出してくれる人から資金を集めなければならないのだということが、ようやく分かってきた。そして思った。

……担い手とは、その地域の価値を高めようという意志のある者のことではないだろうか

方法はなんだっていい。だが少なくとも、これまでのハコモノ公共施設のように、担い手という枠ができて予算が付いたからやろう、という者の事ではない。そんな奴らは、ただの草刈り要員でいい。

予算を付けるのであれば、意志があり、ビジョンがあり、方法がある者に対して、コンペ方式などで民間経営者たちの中から審査員を選んで決めてもらう……という形が望ましいと思っている。

多分本当の仕事とは、そういう類のものなのではないだろうか。……そうでない仕事とは、ただの作業に過ぎない。

担い手とは、自らの心が決めるものだ

というわけで、次期の給付を申請することは無いだろう。しかし、国によって認定されなくとも、自分の中での担い手という道を歩んで行くことにしたい。現状、国によって決められた担い手でなければ、今後農地は集まりにくくなる。しかし、それでもやろうと思う。

まだ、方法はない。

だから、これから道を作っていこう。

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