自然農法の限界 #未来農業media

      2017/04/09

自然農法についての限界が分かった。



今年の長野の気候と作物の様子

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今年の長野は、例年に比べてかつてない高温多湿の気候だった。

毎年この傾向はあったのだが、8月の終わりにかけてしばらく雨が重なり、そのおかげで土壌の硝酸化が進んだらしい。元々窒素過多のため無肥料で作り続けていた枝豆は、それでも腰丈まで成長し、ツルボケ状態。その他の作物も、雑草の成長の方が早くてヒユ科の天国となってしまった。

それどころか、庭の果樹のみならず庭木にまで影響が出てきた。

最初は日陰に芽を出したこぼれ種のヒョウタンが、いつの間にか葉っぱが全く無くなっていたことから始まり、あれよあれよという間に毛虫が大発生してきてしまった。後にそれが『アメリカシロヒトリ』という蛾の一種の幼虫だと知り、同時に毎年回覧板で回ってくる防除依頼の原因だったのかと分かるわけだが、今年に関しては数日間出張に行った後にはもう遅かった。

画像の通り、サクランボ・クルミ・マメガキなどの木々が完全にヒモ状態になってしまったのだった。

大発生の原因とは

別に自然農法を目指していたわけではないが、手が回らないのと面倒だったため、放置農法を行っていたうちの庭。……予想はしていたけど、いくら無肥料とは言え、気温が上がり雨が多いと光合成不足になり、窒素同化しきれない葉が食害を受ける。

おかげでアメリカシロヒトリの大発生によって、うちのサクランボを始め、かなりの木が全滅状態だ。
これはある条件によって植物→昆虫へと相転移が起こったのだと思っている。

この投稿を見たとある同業者の有機農業者の方から、「ミネラル不足とかの理由もあるよね?」とか突っ込まれたのだが、いい加減疲れてしまった。……そりゃ、ミネラル供給すれば抗酸化能力とか色々活性化したり窒素同化が進んで植物は健康になるかもしれんよ。でもね。

そういう問題じゃないだろう。

え?じゃあ庭木にも全部ミネラル与えればいいの?ミネラル不足って、ならどの程度の量のミネラル必要なの?それってタダなの?

そうか全世界の植物にミネラル供給すれば、どこからも食害が無くなってみんなハッピーだよね?……という問題なのか?細々とした議論をするヒマなんてこちらには無いのだ。

もう、そっち方面の方とは完全に付き合ってられない。



自然は自然である

というわけで、いくら自然農法とか言っても万能じゃない。自然環境が傾けば、それなりの影響を受けるということが分かった。……まあ、うちの庭の場合は雑草刈り払った後の有機物が分解されたり、隣の慣行農法の畑から肥料が流れ込んできたりしてるというのもあるわけだが……。

自然は人間のためにあるものじゃない。だから、自然に戻せばうまくいくわけなんかじゃない。

それを何とか改良し、人は自分たちが生存するために適応させてきただけなのだ。

ま、自然に戻してうまくいくんなら、昔のイナゴの大発生なんて存在しなかったよね。はぁ……。

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